こんばんわ、美月です。
今回は、読者から頂いたおすすめ本をご紹介します。
女性(千葉)/ソラニン(著:浅野いにお) 2巻
種田が交通事故で死んでから二ヶ月。
芽衣子は花屋でアルバイトを始め、バンド仲間たちも思い思いの生活を送っています。
ただ、皆の心に残った傷は癒えることなくそのままでした。種田がいなくなった穴をどう埋めればいいのか分からずただひたすら毎日を生きていた芽衣子の家に、種田の父親が訪れます。
私のせいだ、と父親に謝るが、それを否定。
「それでももし責任を感じるのなら、息子のことを忘れないでやってくれ。息子がいたことを証明し続けるのがあなたの役割かもしれない。」
そう言い残して去っていく。
その言葉に芽衣子は、種田のギターを手に取ります。種田のバンドメンバーを公園に呼び出した芽衣子。
その背中には、ギターが背負われていました。半分呆れながらも、芽衣子を種田の代わりにバンドメンバーとして迎えることに。
勿論ギターは弾いたことがなく、知識もない芽衣子に、メンバーは1から教えていきます。それからというもの、控えるライブに向け、芽衣子は必死にギターを練習します。
その姿は、種田の存在を証明するよう人も、また種田がいない寂しさを埋めるようにも見えました。ステージに立ち、眩しいスポットライトを浴び、種田のことを思います。
「この場所で、種田は何かを伝えようとしていたんだ」
短いギター歴です。上手い演奏じゃなかったと思います。
きっとモニターからの返しも聞こえないし、声だってちゃんと出てなかったでしょう。それでも芽衣子は、必死に、とても必死に、種田に向かって、種田の作った「ソラニン」を歌い上げたのです。
途中から、自然と涙がこみ上げてくるようなお話でした。
浅野いにおさんの描く作品は、いつも生々しくて人間味のあるものばかりです。
ソラニンも例外でなく、平凡な社会にもまれて大人になっていく人間たちの青春の物語。夢を追うこと、夢を見ること、周りに何を言われても思われても、自分の道を進む。
そんな単純なことを大切さを教えてくれるお話でした。
漫画名 『ソラニン』
作者 浅野いにお
配信 まんが王国
出版 小学館
配信話数 既刊2巻(2017年1月7日現在)
価格 1巻500円
コチラで読めます。
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